|
『かもめ☆チャンス』1〜2巻 玉井雪雄 スピリッツコミックス 最近、面白い自転車漫画というと、チャンピオン連載中の『弱虫ペダル』の独壇場という感じなのですが、スピリッツで連載中の『かもめ☆チャンス』もここ最近俄然面白さを増してきてオススメなのです。 妻は失踪、一人娘のコブ付き、信金勤めの28歳が主人公。普通、自転車漫画といえば少年の成長物語とかプロレーサーのほとばしる情熱とかがつきものなのですが、この漫画に限って言えば、ものすごく生活臭の漂う、何だかいたたまれなささえ感じさせる部分があります。会社の人間関係に振り回され、男手一つで娘を育て、家庭の問題も抱える28歳サラリーマン。しかし、そんな冴えないサラリーマンが初めて出会ったロードレーサーという、速く走るために研ぎ澄まされたマシン。そして、このマシンとの出会いに後押しされるように、ひょんな事から乗鞍岳を1時間半で登り切る事に挑戦することとなる主人公。 1巻までは主人公の周辺の説明というか、この挑戦をするまでの助走期間となっており、とても自転車漫画とは思えない、爽快感や熱狂とはかけ離れたモヤモヤ感を抱えたままの話になっております。自分も最初読んでた頃は、イマイチしっくりくる感じがしなかったのですが、乗鞍岳への挑戦が始まる2巻から俄然面白さを増してくるのですよね。 28歳という大人である主人公が、その年齢になってからでも才能を開花させ、成長していくというその姿。これはまさに少年漫画的成長ストーリーであり、カタルシスを感じる上でもバッチリ。家庭や仕事にいろいろなしがらみを抱えているんだけど、それら全てを投げ出すとか忘れるという方向ではなく、それら全てを受け入れ乗り越える方向で話が進んでいくのも好印象です。 主人公が28歳というアラサー世代の年齢設定も、青年誌掲載という事や読者層の事を考えれば問題ないかも。そもそも、自転車レースの世界において30代のプロレーサーというのは数多く存在しますし、ツール7連覇を果たしたかのランス・アームストロングだって最近37歳という年齢で現役復帰を果たし、現在開催中のジロ・デ・イタリアでも第一線で走っているのだから、それを思えば28歳なんてまだまだ若いのです。 もちろん、この主人公がこの年齢から走り初めて競技者としてその世界で上り詰めていく展開は考えにくいのでしょうが、そもそも自転車競技は自分との戦いという側面も持ち合わせてますし、その辺りを漫画の主題とうまく絡めながら自転車漫画らしい熱い部分を出していければ今後より一層面白くなっていくのではないんでしょうか。 主人公に絡んでくる女性陣の配置もぬかりなく、娘の通う幼稚園の保母さんや自転車店の一人娘の女子高生など、色恋沙汰を予感させる部分も多少あって、そちら方面でも期待できそうです。ってか、女子高生の娘さんのサイクルウェア姿に妙にときめきを感じる部分があって、カラダのラインがぴったり出るサイクルウェアに身を包んだ女性ってのは非常に良いモノだなぁと思う次第。個人的にはここも押さえておきたいポイントですね。 自転車競技の描き方も、主人公が成長していく過程での練習方法一つとってもリアルに描かれてますし、その方面でも問題ありません。大人も子供も読んで楽しめる熱い少年誌的な自転車漫画とは少し毛色が違うけど、子供はあまり楽しめないかもしれないけど、大人なら楽しめる熱い自転車漫画として、今後にも期待していきたいところです。 |
| << 前記事(2009/05/10) | ブログのトップへ | 後記事(2009/05/17) >> |
| タイトル (本文) | ブログ名/日時 |
|---|
| 内 容 | ニックネーム/日時 |
|---|---|
はじめまして |
たかつか 2009/06/05 12:10 |
自転車乗ってる人間からすると |
ぃこ 2009/06/15 18:10 |
ロード乗ってる人間、って正直に打ち込まないのも鼻につきますけどね。 |
rute5 2010/02/16 16:14 |
| << 前記事(2009/05/10) | ブログのトップへ | 後記事(2009/05/17) >> |