成長していくキャラ達、盛り上がる青春キャンプファイヤー、『とらドラ』5巻

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とらドラ5巻 竹宮ゆゆこ 電撃文庫

面白かったー。ラブコメのとらドラとしてより、青春学園ストーリーとしてのとらドラとして非常に面白かったです。やはり竹宮ゆゆこさんはこういった笑いあり涙あり、それでいて疾走感のある青春学園ストーリーを描かせたらホントに上手いですよ。最後にはやはり走って盛り上がりを演出するこの展開には何度となくやられてしまいます。

舞台は文化祭ってことで、お祭り騒ぎ的なワイワイとした楽しさに満ちあふれておりますし、文化祭の準備段階での次第に高まる高揚感や、文化最中のお祭り騒ぎが弾ける感じ、そしてキャンプファイヤーでのしんみりとしつつも余韻が残るこの終わり方といい、もうどれを取っても上手いの一言。

そこに大河の父親問題という物語の一つの重要な要素を展開させ、大きな動きこそはなかったモノの竜児、大河、みのりん、亜美という主要キャラ全員の恋模様も交錯させつつ話を進めていき、全編にわたって見所満載でした。

ただ、ラブコメ的には多少弱く、恋愛模様の進展も一段落というか、今回は変わりつつある各キャラの現状の立ち位置確認というか、今後の恋模様に向けての溜めの段階とも取れるわけで、その辺りは今後に期待ですね。

そんな中でものすごく成長したなぁと感じさせる亜美の存在はこの巻では特に際立っており、自分もこれまでそれほど好きなキャラじゃなかったけど、今巻読んでてかなり好感度が高まりました。自販機横の隙間の定位置で交わされる二人の会話、飾ることのない素の二人の会話には今までにないモノも感じますし、123ページでの実乃梨と竜児の会話を見つめる視線ってのも亜美のことだと考えると、オレ内部ラブコメ的には大盛りあがりですよ。

最後のキャンプファイヤーで5人で踊る青臭すぎる展開に幸福感を満たされつつも、今後この5人の恋模様がどのように動いていくのかという部分では期待満載です。自身の中の変わりつつある気持ちに戸惑いを感じている実乃梨に、変わろうという意志と共に変わりつつある亜美、そして今回の父親騒動でより深く自身の内面と内情をさらけ出すことになった大河と竜児の関係。ラブコメ的に今後の展開にはもう期待が高まって高まってしょうがないですよ。あー、次巻が待ち遠しい!

あと、今巻での影の主役はゆりちゃん先生(30)であることは大多数の読者の納得するところであるかと。前々からいい味だしてましたが、とうとう三十路に突入した女の悲哀と暴走気味テンションが空回っていく様は、空回りっ娘萌え属性を持つ自分としても非常に美味しくいただけました(笑)

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