『3月のライオン』の舞台散歩

羽海野チカさんの最新作『3月のライオン』の舞台となっているのは東京の下町、三月町。この三月町は架空の町ではありますがモデルとなっている町はあります。

3月のライオン 空想お散歩MAP

公式サイトに舞台案内の地図まであるのですが、舞台のモデルとなっているのは東京の佃島。こち亀の両津の祖父も住んでいる昔ながらの下町情緒の残るところですね。先週コミティアに行ったのですが、せっかく東京に行くんだからとこの3月のライオンの舞台を巡ってきました。

 

まずは1巻表紙ですが、これは隅田川にかかる中央大橋のたもとから。作品内にも何度か登場するこの橋ですが、あかりさん達の住む三月町と零の住む六月町を結ぶ橋でもあります。

 

これはChapter.9であかり達の家から零が自分の家に帰っていく途上、橋を渡っている構図。隅田川を渡った先が零の住む六月町です。

 

連載始まる前の予告等でもかなり露出していたこの構図。こちらは隅田川にかかる佃大橋の下となってます。

 

Chapter.2の扉絵にもなっていたここは、霊岸島水位観測所。逆三角形の不思議な形をしておりオブジェなのかと思いきや、かつて日本の水準原点となっていた場所だそうで。扉絵シリーズは連作モノとなっていて、零とひなたとモモの3人が隅田川べりを散歩している最中といった趣。扉絵のモデルとなった場所は比較的探しやすいです。

 

Chapter.5の扉絵は1巻表紙にも出てくる中央大橋の北側の歩道口。

 

Chapter.8の扉絵。これまでの中央大橋付近からちょっと離れて、佃方面へと川沿いに進んだ先にある水門です。

 

Chapter.9の扉絵はChapter.8の扉絵にも出てきた水門を別アングルから見た構図。あひるはオプションです。

 

Chapter.10の扉絵も、これまでの水門と同じ場所から南側を望んだ構図。

 

扉絵以外にも作中に実在の場所が多く出てきますが、その中で一番多いのがこの佃小橋、そしてマンションに併設されている銭湯。作中では月の湯となってますが、実際には日の出湯という名前の銭湯です。

 

 

この佃小橋を超えた先が佃一丁目で、狭い路地とひしめき合う木造住宅、老舗の佃煮屋も残る下町風情のあふれる街並みがあります。あかりさん達が住んでるのはこの佃一丁目辺りという設定なんでしょうね。

 

この下町風情あふれる佃小橋と対照的な高層マンション群。この下町と都会が隣り合わせになっているところも、何とも不思議な風情を感じさせます。周囲の都会化の時間にぽつりと取り残された下町という感じがものすごくあって、町歩きをしていて楽しかったです。

 

Chapter.6での送り盆のエピソード。この鳥居は住吉神社のものですね。

 

そしてしんみりとしてしまったひなたが駆けていく先は……。

 

鳥居を越えひなたに追いついた先は、隅田川沿いの遊歩道です。

しかし今回読み返していて気付いたけど、モデル背景が出てくるシーンって夜の時が多いですね。まぁ、零があかりさん達と絡む時って夕飯をご馳走になる夜という場合が多いので、必然的に夜の背景が多いのかもしれませんが。月が出てくるシーンが意外に多くて驚きました。

 

あと、川が出てくるシーンも多いですね。これはまぁ、住んでる場所設定が隅田川沿いってのもあり、また零が水辺が好きという部分もあるからなんでしょうが。


といった感じで、3月のライオンの舞台を巡ってきたのですが、これは「舞台探訪」ではなく「舞台散歩」と言った方がしっくりくる感じがしました。それほど広くない範囲に作品の舞台があり、まさに散歩気分でふらりと見て回れて楽しかったです。

羽海野さん自身が大好きな町という事ですが、実際に巡ってみてそう思うのも納得できる部分は多かったです。大きな川沿いにある小さな町。都会と隣り合わせの下町は戦前の世界にタイムスリップしたかのようなこぢんまりとした世界。作品世界の空気を直に感じ取れてものすごく充実しましたし、今後この漫画を読むときもまた違った視点で見ていけそうな気分です。この町を舞台にして今後どのような物語が綴られていくのか非常に楽しみですね。


3月のライオンの舞台へ 六月町編三月町編

橋の向こうのあの町へ~ゼロから始まる物語~ 

この記事へのコメント

2008年05月19日 21:34
すごい!!
良く見つけられましたね^^
歩いていて、横に羽海野先生がいたら面白いですね。
2008年05月25日 14:31
探してみると同じように舞台を探訪された方のサイトが色々見つかるので、その情報を元に回ってみれば結構簡単に舞台の元となった場所は見つかりましたよ。羽海野先生もこの風景を見て『3月のライオン』の構想を練ったのかなぁとか考えると、結構感慨深いものもありますよ。

この記事へのトラックバック

  • 3月のライオンの舞台へ 三月町編

    Excerpt: 羽海野チカ「3月のライオン」の舞台を巡る、第2回。 前回の六月町編に続き、今回は... Weblog: hachimitu blog racked: 2008-05-13 17:42