エロゲテキストを書かせたい作家ナンバーワン、それが西尾維新

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『化物語』下巻 西尾維新 講談社BOX

もう、何なんだろうこの楽しさは! そう、これは日常パートの楽しいエロゲをプレイしている感覚というか、Kanon、AIR、CLANNADなど名だたる鍵作品の日常パートで登場キャラ達と馬鹿話で盛り上がり、そのキャラ達との絡みを楽しんでいる感覚なのです。それ散るや家族計画での日常パートを楽しんでいる感覚であり、初めて竹井10日テキストを読んだときに抱腹絶倒させられた驚きと喜びなんですよ!

小説でありながら地の文より会話文の方が多いような錯覚を覚えるくらいに、会話テキストが多いのがこの物語の特徴なんですが、それ故に登場キャラのセリフの応酬で進められるエロゲテキストとの親和性を感じるのでしょうか。また、登場する女性キャラ達が次々と主人公の攻略対象として落ちていく様がエロゲを連想させるのでしょうか。

エロゲライクといえば、登場キャラ達が特徴的なセリフを持っているという点もありますね。「うぐぅ」「あうー」までのあからさまなのはありませんが、「そんなこと言う人嫌いです」レベルの口癖は常備しているキャラ揃いなのですよ。ここら辺のキャラ造形はまさにエロゲ的で、作者が趣味全開で物語を書いているというのも大いに頷けるのです。

この下巻では、新キャラの千石撫子と、上巻にも登場していた羽川翼の物語2話で構成されています。しかし、読後の印象としてはこの二人の事よりも、むしろ神原とか八九寺とか戦場ヶ原のインパクトの方が強いんですよね。この作品の一つの特徴でもあるのですが、怪異に魅せられて憑かれている状態よりも、怪異から解き放たれたあとの方がキャラの魅力が強く発揮されているのですよ。それはまさに憑き物が落ちたかのような感じなのです。

その最たるキャラなのが神原駿河。上巻3話ではそれほどまで良い印象がなかったのですが、下巻4話における彼女のはっちゃけっぷりというか、弾けっぷりというか、暴走ぶりときたらどうですか。これほどまでにエロ方面にストレートに特化したキャラだったとは思いもしませんでしたよ。しかし、阿良々木くんと神原とのかけ合いはあまりにも面白すぎて、その計算され尽くされたボケとツッコミはホントに楽しすぎます。

八九寺との会話も、繰り返しギャグの基本をちゃんと押さえていて楽しいし、他の女性キャラほどのベッタリ感がなく、ほんの少し阿良々木くんと間を取っているその距離感がまた心地よいのです。

そしてメインヒロインの戦場ヶ原。下巻ではすっかり出番が減りましたが、しかしほんの少しの出番だけで、心に残るエピソードを展開し見事に読者の心を奪っていきました。神原や八九寺との会話の楽しさに慣れた後だと、あの暴言毒舌はかなり厳しいところがあるのも事実ですが、それ以上に不器用にストレートに愛情表現してくる様に心打たれるモノがあるのもまた事実なのです。

魅力的なキャラが増えてきて、会話の楽しさも極まってきて、さぁこれからという時に、『化物語』としては上下巻で完結。もっとキャラの掘り下げや各キャラのエピソードの展開の仕方は幅広くありそうなだけにここで終わるのはあまりにももったいない感じなのですが、そんなファンの声を受けてか続編の傷物語、偽物語と続いていくので安心です。

ということで、次は傷物語を堪能するぞー。

この記事へのコメント

2008年10月05日 11:37
別にエロゲじゃなくてもいいんじゃね
それなら普通にPS2か何かのノベルゲーでいいかと
西尾ファンは 狂信者ばっかだから
あまり変な事は 書かない方がいいのでは
2008年10月12日 00:26
他の西尾作品は読んでないので分からないのですが、
この化物語シリーズを読んでるとギャルゲかエロゲのように
思えることが多くて、多くて。

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