『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』と否定しようにも、否定しきれない妹の可愛さ

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『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』4巻 伏見つかさ 電撃文庫

1巻目でアキバBlogやかーずSPなどが出てきて話題となったこのシリーズも4巻目。この4巻目ではネット上の書評を桐乃や黒猫が公式サイトで逆書評するという企画も立てられており、何とも話題づくりが上手いなぁと感心する事しきりです。いや、これって自分のような感想を書いているサイト管理人にしてみたら、何ともくすぐられる部分があるのは確かなんですよ。登場キャラ達が自分の書いた感想を弄ってくれるなんて、サイト管理人の自尊心をくすぐるのが上手すぎるだろうと。ただそれと同時に、素直に乗せられてしまうのもシャクだと思ってしまう天の邪鬼な思いも湧いてくるんですよね。

べ、別にアキバBlogやかーずSPが登場していることなんて、羨ましくなんかないんだからね!(意訳:羨ましい)などと思わずツンデレっぽく思ってしまう時もありました。しかし、時流に乗って感想書くのもなんだか負けた気分になるなぁという思いも強くて、この4巻も買ったはいいけどずっと積みっぱなしにしてたり。特に感想は書いてませんでしたが、3巻までも非常に楽しく読んでましたし、このシリーズ自体は大好きなんですよ。本来なら速攻で読むはずなのですが、天の邪鬼な性格が災いして発売から1ヶ月も寝かしてしまうことに。

で、発売後1ヶ月くらい経つし、もうそろそろ読んでみるかなと軽く読み始めてみたら、これがもう一気に読み切ってしまいました。悔しいっ、でも面白いっ! 既刊4冊の中でこの巻が一番面白かったんじゃないかと思ってしまうくらいに堪能できました。発売1ヶ月も経ってるし感想書かなくていいかなぁとも思ってましたが、こうなったら勢いで感想書いてしまうので、もう存分に取り上げて弄っちゃってください!(開き直った上に取り上げられること前提とか)

「人生相談、次で最後だから──」と、何とも気になる終わり方をした前巻ラストでしたが、それを受けて4巻は当然ストーリー展開重視の内容になるかと思ってました。しかし、読み始めてみれば最後の人生相談についての物語が動き始めることもなく、軽いノリの短編集的な感じで物語は進んでいきます。しかし、このコメディ基調の軽いノリが、もうホントに面白いのです。これまであまりスポットのあたってこなかったキャラを上手く活用して、オタクネタをふんだんに散りばめながら、楽しい楽しいコメディ展開が続いていくわけです。読んでいて思わず噴きだしてしまうようなネタも多く、色々なキャラが出てくるものだから満足度も非常に高いのです。

一章のコスプレ大会にせよ、二章の桐乃と麻奈美の嫁姑バトルにせよ、三章のメイド服やら格ゲー対戦やらにせよ、四章のエロゲー深夜販売にせよ、もうそのどれもが面白かった。そこに登場する各々のキャラの魅力がよく出ていたし、我々に身近なオタクネタが満載という事もあってすんなりと楽しめるわけです。

そして、これらの短編を楽しめた最大の要因は、どの話にも絡んでいた桐乃の存在なんですよ。桐乃がこれまでとは明らかに違ってきているというのが見て取れるのが非常にくすぐったいというか、嬉しいというか、ニヤリングを誘発するわけです。もちろんデレ期に突入したとは到底言えないわけですが、明らかに京介のことを意識しているのが読み取れるんですよね。

無意識下ではあるのでしょうが、麻奈美の事を敵と認識し、嫉妬心と対抗心バリバリに挑発するあたりなんか、もう最高だろうと。この勢いであるならば、兄のぱんつをクンクンしていると疑われても仕方ないですし、兄のメガネっ娘満載のお宝本を見つけては、妹モノのエロ本じゃなかったことに憤慨したというのも事実としか思えない訳です。挿絵イラストにしたって、後半にいくに連れ桐乃が可愛すぎるというか、明らかにデレてきてますよね、この妹さん! 京介にプレゼントを渡した後の表情とか、最後の人生相談を終えた後の表情とか、そりゃもう可愛すぎるわけです。こんな可愛い妹を前にしては、そりゃズボンのシワが増えてしまうのも致し方ないことなんです。

桐乃の可愛さという点でみてもこの巻はかなり破壊力を増していたのですが、3巻で一躍脚光を浴びた黒猫の存在も忘れてはなりません。この娘も明らかに京介に対してフラグが立ってきてますし、4巻に入っても黒猫攻略ルートは健在。一章でのぎこちないながらも心を通い合わせるような会話シーンにしろ、三章での格ゲーで自分そっくりなキャラが裸にされそうになったときの動揺っぷりにしろ、黒猫のキャラ的魅力も増してきている感もあるんですよね。そして4巻ラストに来て、遂に黒猫の時代到来を思わせる展開ががが。

ってか、桐乃の最後の人生相談とか、ラストの黒猫とか、そして極めつけはアンケート葉書による次巻以降の展開希望調査とか、ホントにもうこれまでにないようなことにチャレンジしてきますよね。個人的には当然桐乃の存在は不可欠だと思うわけですが、1巻くらいの外伝であるなら黒猫メインの話があってもいいんじゃないかなぁと。ってか、それは読んでみたい。

何にせよ、この4巻で一区切りがつくどころか、次巻以降の展開がこれでまた楽しみになってしまいましたよ。うーん、何だかんだで作者や編集サイドの思惑通りだなぁと思いつつも、ここまで来たら踊ってやるさ、踊らされてやるよ。踊って楽しめるならそれはそれで全然問題ないですしね。

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