うまく言語化できない、消失の感想に齟齬が発生するかもしれない、でも聞いて


『涼宮ハルヒの消失』

ハルヒシリーズの中で最も人気のあるエピソードでありながらも、エンドレスエイトなどに阻まれて(?)アニメ化されてこなかったこの『涼宮ハルヒの消失』。そんな消失エピソードをようやく見られる時がやってきました。しかも劇場版として!

先週末から公開されてますが、観に行った人の感想はどれも好感触のものばかりで期待感も高まるばかり。自分もようやく今日のレイトショーで観に行ってきましたが、もう大満足であり、この上ない満足感に浸っております。ここまで長らく待たされて、もうどうしてやろうかという気持ちも強かったのですが、この見終わったあとの満足感を前にしてしまうと、全てを許せてしまうのです。面白かった。これはホントに面白かった!

消失自体は原作をすでに読んではいたのですが、かなり前の事なので一部忘れかけていた部分もあり、そういう意味ではある種新鮮な気分で楽しめた部分もあります。消失のエピソードといえば、間違いなく長門。もうこれしかありません。消失長門と呼ばれる、性格改変された長門の可愛さがもうどうしようもないんですよ!

無口、無表情こそが長門のアイデンティティであり、それはそれで長門の良さを醸し出してはいたのですが、実際転ぶほどの萌え力を秘めているかというと、それほどでもありませんでした。しかし、この消失長門を前にしては、そんな呑気なことを言ってられる猛者はいるはずないのです。あの長門がおどおどモジモジし、あの長門が目を合わせるのをためらい顔を赤らめ、あの長門がジッと見つめられることに照れを感じ、あの長門が袖口をちょこんとつまんで呼び止め、あの長門がそれまで見せたことの無いような極上の笑みを浮かべたりするのです。そのどれもが可愛すぎてね、ああもう可愛すぎてねぇ!!

ってか、自分の部屋に招き入れる長門の意の決しっぷりとか最高にヤバイですし、手持ちぶさたで急須を指でクルクルやってるシーンの可愛さとかそりゃもう異常ですよ。劇場でなかったら、オレは間違いなく声を上げて歓喜してましたよ!

そんな消失長門を前にしてオレの出来ることは、彼女の一挙手一投足にただひたすらニヤリングする事のみ。もうそれほどまでに消失長門は可愛いのです。しかし、この消失長門がこれほどまでに輝きを放つのは、それまでの長門がそうなりたいと望んだからだという事実を忘れてはなりません。

そう、あの無口無表情な長門がこんな普通の姿を思い浮かべ、望んだという事実。その事実がもうどうしようもないくらいにこそばゆくて恥ずかしくてそして嬉しいじゃないですか。あの長門がこんなにも普通の姿を望んでいたなんて!

しかも、ハルヒにしろ、みくるにしろ、古泉にしろ、皆が皆キョンのことを忘れている中で、長門だけはキョンのことを知っていたのです。あの図書館でカードを作ってもらった出来事を覚えていたのですよ。もちろんそれはキョンの経験した事実とは少しばかり違っていたのだけど、その図書館での出来事を長門自身が大切な宝物として感じていたという事実が、この時明かされるわけです。例え世界が改変されようとも長門はこの出来事を忘れたくなかったという事実がオレはどうしようもなく嬉しいのです。

世界を改変するまでに至らしめた長門の中のバグは、まさしくキョンとの思い出を大事にする長門の恋心そのものではなかったのかと考え出すともう止まりません。そんな妄想をギュンギュンさせながら見ていると、どうしようもなく長門のことが愛おしく思えてくるのです。

また、そんな消失長門以上に素晴らしかったのがラストの病院屋上でのキョンと長門のシーンですよ。雪の降る中、自分のコートを長門に着せて、長門にいなくなって欲しくないと叫ぶキョン。そんなキョンを見つめる長門。改変されていない長門が今この瞬間どのような心情でいるのかと考えるだけで胸キュンが止まりません。

また、世界の改変という大事があった直後だというのに、それでも尚長門のことを必要というキョン。それは改変のきっかけとなった長門の中のバグ=恋心さえも全てひっくるめて許しているというか、認めているようにも取れ、長門自身の中にさらなるバグが生まれる要因を作っているんじゃないかとか考え出すと、それはそれでたまらないのです。

あと、スタッフロールが終わってからの図書館でのシーンがこれまた素晴らしくて、オレはあのシーンを見られただけで、この映画を見られて良かったと心の底から思いました。やはり長門にとってキョンとの図書館での出来事は大事な大事な思い出であったんだと再確認できたこの嬉しさと来たらね。この映画を見終わったあとの余韻は、あのラストシーンのおかげで大変素晴らしいものになりましたよ。

とまぁ、散々長門の事ばかり書いてきましたが、忘れてならないもう一人の存在、ハルヒ。確かに全体的に出番は少な目でしたが、要所要所で印象的な部分も多かったのも事実。冒頭のクリスマスパーティを開くくだりで、キョンにクリスマスの予定を確認するあたりも、キョンに予定が無くて嬉しがっている様子が見え隠れしているのが何ともこそばゆかったです。また、病院でキョンが目覚めたときのハルヒの態度も、これまたオレを最高にニヤニヤさせてくれる破壊力を秘めておりましたよ。

あとハルヒといえば、一般人ポニテハルヒですよ。if世界の面白さというか、キョンと出会わずに別の学校に通っていれば、今とは全然違う鬱屈とした青春を送っていたという事実と、キョンに出会った途端いつもの調子になって、キョンや古泉や果てはみくるまでをも巻き込んで文芸部室に乗り込むあたりは最高にドキワクしましたよ。みくるを連れてくるシーンがまったく最初の時と同じなのが妙におかしくて妙に嬉しくなるのです。

しかし、消失長門と共にあのif世界でのSOS団というのはものすごく魅力的に映って困りものですよ。あの誘惑を振り切るのにはよっぽどの強い意志がないとダメでしょうね。そういう意味では今回のキョンは振り回されてきただけのこれまでとは違って、自分の意志で自分の足で進むべき道に進んでいったという部分があり、意義深い部分はありましたよね。

とまぁ、長々と感想書いてきて絶賛ばかりしてきましたが、敢えて苦言を呈すなら2時間40分という長さは少々きつかったかなと。座っててお尻が痛いというか、シッティングポジションを気にしながら観てましたし。あと、長すぎて冗長に感じる部分があったのも事実で、あえてこれを劇場版でやる必要って何だったのかなと。エンドレスエイトをやるくらいだったらテレビで何話かに分けてやっても全然よかったんじゃないかと。むしろ数話に分けた方が盛り上がりどころを分散できて冗長にはならなかったんじゃないかなとも思えたり。

まぁ、いろいろ書いてきましたが、見終わった直後のテンションのままに書いてるのでご勘弁を。総じて素晴らしい出来の劇場アニメだったとの感想は変わりありませんよ。これはもう一度くらい観に行きたいですね。

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