身悶え必至、赤面ラブコメ決定版!『はつきあい』2巻

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『はつきあい』2巻 カザマアヤミ ガンガンコミックスJOKER

はつきあい、それは人前で読むには全く適してない漫画。電車の中で、ファミレスで、衆人環視のもとで読むにはあまりにも危険。口元を手で押さえようが、唇をかみ締めて痛みで感情を押し殺そうと試みようが、それは無為なこと。そう、この漫画を読めば、たちまち頬は緩み、口元はニヤけ、机や床や壁をバンバン叩きながら身悶え転がりたい衝動に駆られるのです。そしてその衝動を抑えるすべはなし!

もうね、この2巻の表紙絵からして何事ですかと。恥ずかしげにうつむき加減でいながら、おずおずと差し出す手。そして繋がれる手と手。そしてこの赤面である! 見ているだけで何とも胸がキュンキュンきてしまう素晴らしい表紙すぎですよ。そして、漫画の中身はといえば、キュンキュン来るだけではとうてい収まりそうにない、はじめてのおつきあい――「はつきあい」による甘酸っぱくも小っ恥ずかしくそして身悶え転がされるようなカップル達が描かれていくのです。

オムニバス形式で描かれるこの漫画。1巻でも様々なカップル達のはつきあいっぷりに悶絶させられたのですが、2巻は2巻でまたすさまじい破壊力をもったカップル揃いで読んでいる自分の身が持ちそうにありません。身悶え転がりすぎて息も絶え絶えだ! どのカップルも初々しいはつきあいっぷりを見せてくれて甲乙つけがたいのですが、そんな中でも特にお気に入りのエピソード3つについて語ってみましょう。


八結び 紅白名前合戦


初めての交際の中で、ラブコメ的においしいポイントというのは数え切れないくらいに多くあるわけですが、そんな中でも上位に位置するのがこの「初めての名前呼び」イベントです。幼なじみ同士であったり、すでに気心の知れたカップルにはない、初々しいできたてホヤホヤのカップルならではの特別なイベント!

この話ではそんなイベントをとことんまでフィーチャーして、大赤面祭りの中で描かれていきます。もう、見ているこちらがおなか一杯というか、赤面せずには見ることは出来ない恥ずかしさ。だがそれが最高にたまらない!

そもそも、お互いに下の名前で呼び合うのって、付き合いが深まれば自然発生的に呼び合いはじめてもよさそうですが、この話の場合、あえてそういう場を用意して、お互いに今から下の名前で呼び合おうと奮闘するわけです。そんな場を用意することがあえてハードルを高くしている事とも気づかずに、緊張感やドキドキ度合いは通常の比ではなく高まるばかり。それ故に赤面展開が増幅されていくのが最高に素晴らしいのです。そして、そんなドキドキを乗り越えて二人で呼び合うことになる瞬間こそ、オレの最大身悶え回転数を記録するわけですよ!


九結び 遅咲きの白い花


25歳と27歳のカップルによるはつきあい。中学生みたいな恋愛する大人達にニヤリングが止まらない!

学生カップルが多いこの漫画の中で、社会人カップルというのは異色。「はつきあい」という制約上、社会人カップルを描くのはしっくりこないのかもしれませんが、この話におけるふたりは互いに初めてのおつきあいと言うことで、初さ全開。最初のウチはお互いに自分をよく見えようと背伸びしているのですが、それさえも微笑ましいのです。特にヒロインの市ヶ谷さんは、さっぱりした感じに見えながら、その実は初めてのデートにテンパリ気味であったり、わざわざ履き慣れないスカートを履いてきたりと意識しまくりの様がもうたまらないわけです。手さえも繋いでないこの二人、大人なのにピュアラブコメを繰り広げているこの二人、しかし、そのギャップ感こそがこのエピソード最大のうまみでもあるのです!


十二結び 無期限彼女


ラブコメにおいて自分を猛烈にニヤリングに陥れる要素というのは数多くあるのですが、その中でもヒロインの女の子が「ひとり反省会」を繰り広げるシーンというのは大好物すぎます。その日あった気になる男の子との会話を反芻してみたり、あの時もっとこう言えば良かったと反省してみたり、明日はこんな事を話してみたいなと夢想してみたり、一人ベッドの上で赤面しながら悶絶している女の子。どうですか、これ! 最高じゃないですか! 最高に可愛いじゃないですか! あまりにも可愛すぎて、オレはこんな女の子をラブコメの中で見かける度にニヤリングがとまらなくなるのですが、この話でヒロインの子が見せてくれたベッドの上でのひとり反省会が、もうねっ、極上のモノだったんですよ! 彼氏にほっぺにチューされた後、その再現とばかりにクマのぬいぐるみを使って同じ事をベッドの上でするのも、そんな自分の行動に赤面してベッドの上でパタパタするのも可愛すぎます!

1巻でも出てきた莉乃さんが再登場するこの話。つきあい始めた莉乃が彼氏にメールを送るという内容。そう、初めてのメールです。メールの文面を悩みに悩んで、ドキドキして送れなくて、送った後にも居ても立ってもいられないような感情に襲われたりして、もうこの一挙手一投足がラブコメヒロインとしてあまりにも可愛すぎます。

『はつきあい』はこれまでずっと男性視点で描かれており、この話はヒロイン視点で描かれる唯一のエピソードでもあるのですが、この話においてはそれが見事にはまってました。ヒロインの心の揺れ動きが見て取れるのがたまらないですし、前述のひとり反省会の持つラブコメ要素はヒロイン視点で描かれるからこそ最高に輝くのです!


そんなところで、珠玉の赤面ラブコメまみれのこの『はつきあい』でしたが、残念ながらこの2巻で完結。非常に残念な思いもしていたのですが、そんなところに今月のガンガンJOKERからカザマアヤミさんの新連載が始まりました。新しく描かれるのはオムニバスではない、ストーリーものとしての「はつきあい」の物語が!


『ひとりみ葉月さんと。』

25歳のヒロイン葉月さんを主人公としたはつきあいの物語。ヒロインはこれまで男女交際経験なしの独り身女性。というか、むしろ恋愛することに面倒くささを感じている女の子。登場早々からずぼらさ全開で、自由気ままな独り身生活を満喫している様を見せつけてくれます。まぁ、このズボラさはこれはこれで可愛いんじゃないかとか思ってしまう自分は、なんだか自身のズボラさを見ているようで共感してしまうからなのかもしれませんが、ただ女の子でこれでは女子力ゼロと言わざるを得ない。とてもラブコメヒロインにあるまじき姿!

しかし、そんな彼女が妹の強制的な手引きによって、紹介された男の子と初めてのおつきあいを開始していくわけです。今回はまだ、お付き合いもどきというか、お付き合いごっこみたいなノリ。しかし、真剣に見つめてくる年下の男の子に年上の余裕を見せつけようとするものの、ふとしたことでテンパってみたり。

そして、一番おいしいのはその後のベッドでのひとり反省会ですよ。年下男の子に口の中を見られたことを思い出して赤面して悶絶する様のなんと可愛いことか! 恋愛がらみでベッドの上で身悶える女の子の可愛さは通常のものよりも遙かに凌駕するのです。

『はつきあい』2巻で見せてくれた大人なのに中学生恋愛という要素と、ひとり反省会という要素を見せてくれたこの1話。大層ニヤニヤさせていただきました。妹の存在も物語を賑やかしくしてくれそうですし、強制的に始まった二人の関係が真の関係になる瞬間というのも楽しみ。恋愛は恥ずかしくなるから嫌だというヒロインが、恥ずかしさ以上の気持ちを見つけて恋愛することが出来るのか、今後とも楽しみに読んでいきたいです。

この記事へのコメント

まさ
2011年10月31日 18:54
この「はつきあい」から、カザマアヤミ先生のラブコメが定着したと思います!!
「なきむしステップ」をまだ入手していないのですが…

私は、「DogDog」がお気に入りですね。
あと、「遅咲きの白い花」で男性主人公の心情として書かれた、「女子はみんな、白馬の王子様を待ってる、というけど、男子も待ってるんだ」という一文は、全ての女子に読んでもらいたい!!

そして、2巻のラスト「はつきあいごっこ」のような、自分の趣味を理解してくれる女性と出会いたいと思いながら、今日もまたニヤニヤゴロゴロするのです…

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