股間にティンと来て、心にグッと来る、『白衣のカノジョ』3巻

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『白衣のカノジョ』3巻 日坂水柯 ヤングジャンプコミックスGJ

この作者の日坂水柯さんといえば、何はなくともメガネですよ! そして今作のヒロインももちろんメガネなのですが、そこに養護教諭で白衣で巨乳なカノジョという属性まで盛ってこられて、なんだかもうフェティッシュ尽くしでたまらないものがあるのです。しかも、そういった属性だけで十二分に性的でエロスなのですが、そこに加えて男女の営み的なアレやコレが描かれ、もうその描写の数々が猛烈に股間にティンと来てしまうのです!

 

このヒロインはホントにかわいい。普段メガネしてるときも、セックスの時に外してるときも、そのどちらも可愛い。主人公のために見せる下着をどうするか悩む姿も、主人公に買ってもらったガーターベルト付きの下着を着てその上に白衣を纏うという高度テクを見せつけてくれる姿もとにかく可愛い。

そしてそんな外見的可愛さのみならず、セックスにまつわるアレコレで彼女の口から出てくる言葉の数々にも猛烈にやられてしまうのです。大丈夫な日だからコンドーム無しでもいいよと言いたいのに言えないエピソードとか、はじまってしまってセックス出来ないので代わりに口でしましょうか発言などなど、とにかく素晴らしい。性交渉の描写そのもの以上に、そこに至るまでの過程や心理描写からエロスが極まっており、グッと来てティンと来るのです。

また、そんなエロスでフェティッシュな部分のみならず、この漫画の面白さはストーリーにあるのは間違いないです。特に今巻は素晴らしかった。何が素晴らしかったって、自分の大好きな「体の関係からはじまる物語」の醍醐味を味わえた事ですよ!

この漫画の主人公とヒロインは同じ学校の先生同士で関係を持っている事を内緒にしている仲。但し、その仲とは体の関係。しかし、この二人を端から見ているとどうにもこうにも焦れったくてもどかしいのです。そう、傍目には当人同士が意識しあっているというのがよく分かるんですよ。しかし、当の本人同士と来たら何とも煮え切らずにもどかしい。それというのも体の関係からはじまった仲という事が大きな壁として存在してしまっているのです。


読者の視点から見ればそれはもう好きあってる者同士に見える。しかし、当の本人同士にしてみれば相手の気持ちが分からなくてどうしたらいいか戸惑うばかり。体の繋がりはあるのに、心が触れあえてない気がする寂しさ。心が触れあえた実感があるのに自信を持てない戸惑い。いい大人同士の二人だからこそ、素直に言葉を出せないジレンマ。体の関係という大人の関係に見えて、恋愛下手な子供みたいなところもある二人。しかし、子供であろうが大人であろうが、いくつになっても恋心を通じ合わせるのは言葉しかない。好きというその言葉。その一言が言いたくて言えなくてもどかしさばかり感じましたが、この巻のラストにしてようやくその言葉が出てきて何とも盛り上がりを感じるのですよ。

しかし、物語的にそこで終わる事なくまだまだ引っ張っていけそうなところを見せているのも嬉しいところ。体の関係からはじまったこの二人が、今後のどのような関係へと変化していくのか、今後とも楽しみですね!

瑞々しさ溢れる青春群像劇、開幕!『いつか、夜明けの空で待ってる。』1巻

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『いつか、夜明けの空で待ってる。』1巻 荒木宰 マガジンKC

おい、このオビ、諫山先生やりすぎ! ヒロインが…食ってる!?って感じで完全にオビが作品を食ってる感じがしないもでないですが、インパクトは絶大ですね。そんな進撃の巨人作者も激賞するこの漫画ですが、そんなオビの絵柄とは全く正反対な瑞々しい青春群像劇となっております。

 

物語は主人公の中学時代からスタート。そしてそこで出会う印象的な二人のヒロイン。

一人は同じ学校の目立たないメガネの女の子。月刊ムーを愛読するという共通の趣味をきっかけに近づく事になる、SF好きの女の子。

もう一人は偶然町で出会ったお姉さん。彼女にとっての重大事――父の危篤の知らせを受け狼狽しているところを主人公が助ける事ととなった年上の女の人。

そんな二人のヒロインとの出会いは、甘さと痛さを併せ持つ中学時代の思い出。しかし、そんな彼女たちと時を経て再び出会う事になるのです。高校に舞台を移して。

 

メガネ姿で垢抜けなかったヒロインはとびっきりの美少女に。まだ大学生だったお姉さんは主人公の担任教師に。この再会により物語は大きく動き始めていくのです。

ただ、この物語が高校を舞台にした単なる三角関係恋愛ストーリーだけで終わらないのは、中学時代の出会いと別れに寄るところが大きく、その出会いと別れがあったからこそ大きな盛り上がりがあり、読者をグッと引き込む魅力に溢れているのです。

中学時代、メガネのヒロイン東雲さんとSF好きという共通の話題から近づき、デートの約束をする事になった主人公。しかし、いざそのデートの日の待ち合わせをすっぽかしてしまう事になるのです。その原因とは、偶然出会った女性を病院に送り届けるため。そう、やがて教師となり主人公の前に現れるもう一人のヒロイン若竹先生を手助けしたが為に、もう一人のヒロイン東雲さんとの約束を反故にしてしまう事となるのです。その事を謝れず仲直りできないままに東雲さんは転校してしまい、主人公には消せない傷が残り続けるのです。

高校生になって再会した二人。端から見てれば、東雲さんと主人公の若竹君は今なお未練を残したままの好き同士にしか見えない。しかし、互いにのど元に魚の骨が残ってるがごとく、どうにもすっきりしない態度。この様子がもう、猛烈にもどかしい!


もしもあの時――ってのはまさにその通りで、中学時代のあの時にデートの約束に間に合っていれば違った未来もあったはずかもしれない。しかし、そうじゃないこの現実を前にしてどのように動いていくのか。もどかしさを感じながらも甘酸っぱさも感じるこの恋の行方が非常に気になるのです。

1巻ラストにしてようやく互いの誤解を解くにまで至りましたが、もう一人のヒロイン若竹先生はまだ別れの原因を作った張本人である事実を知らない訳で、このことが明かされるときにどのようなドラマが起きるのかそれはそれで楽しみです。

しかしその一方で、ダブルヒロイン体制に思われたこの物語で、報われない片想い臭をプンプンさせている幼なじみヒロインまでもが主人公争奪恋愛戦線に名乗りを上げてくるようでどうにも波乱含み。青春群像劇らしいこじれた人間関係を見せてくれそうで、今後も傷つき悩みぶつかっていくような少年少女達の姿が見られるのかと思うとすごく楽しみですよ!

オレの目に映るのは紺先輩のみだから!『それでも町は廻っている』11巻

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『それでも町は廻っている』11巻 石黒正数 YKコミックス

この11巻は「恐怖それ町だ!」と帯にもあるとおり、ミステリー調のエピソードが多めです。これまでもそういう話は多かったですが、これほどまでに1冊に集めてくるのも珍しいところですね。もちろん、この漫画はその方面においての面白さもありますし、満足いく出来なのは間違いありません。

ただ、自分のようにストーリーよりもキャラ萌えから入っていくような人間にしてみれば、この巻はまさに紺先輩の巻なんですよ。全体的にストーリー寄りの巻だからこそ、一層引き立つその存在感。一瞬一瞬で見せる紺先輩の可愛らしさがより際立つってなものなのです!



萌えレベル ★

立ちこめる霧を見て紺先輩がポロッと冗談を言うのですが、そのネタがわかりにくくて歩鳥に解説をせがまれるというこのシーン。ギャグの解説を頼まれる事ほど恥ずかしいものはないですし、それがましてや紺先輩であるならば。この分かりにくい冗談を言ってしまった後悔により恥ずかしさで赤面する紺先輩の可愛さと来たらね!




萌えレベル ★★

紺先輩が自分の母親の事を家では「ママ」と読んでいる描写は過去にもあったと思うのですが、これはグッときますよね。あのクールで澄ました顔をしている紺先輩が家では母親のことをママと呼んでいるそのギャップ。しかも、家の外ではそのことを隠したがるという辺りも、輪をかけて紺先輩の可愛さを増してくれます。そしてこのエピソードでもその辺りが上手く描かれており、「おやじと母ちゃん」と言いたかったところを、普段言い慣れてないために「パパとおやじ」と言い間違えてしまう訳です。その後、言い直す際の紺先輩の赤面顔が最高すぎてもうっ!




萌えレベル ★★★

おいおい、なんだよ、この二人! イチャコラしすぎ! もう、なんですかこのソフト百合っぽいキャッキャウフフな絵面は! まるでそれ町らしからぬシーンですが、だからこそ猛烈にクルものを感じるのです。元々この二人は仲が良いのですが、それは友達同士というカラッとした仲の良さという部分が強い訳です。ただ、このシーンのこのコマだけ切り抜くと明らかにじゃれ合っている仲の良さが醸し出されていて、猛烈にニヤニヤするしかないだろうと!




萌えレベル ★★★★

この巻での最萌えシーンと言えば間違いなくこの紺先輩だよ。くそかわああああ! なんですかこの可愛い生き物は。なんですかこの八重歯かわいさはっ! しかもこのシーンで重要なのはそういった外見的可愛さだけでなく、この表情に至るまでの過程もあるのです。

歩鳥のために役者のサインを貰いに行こうとし、まだ親しくなってないタケルと一緒に出歩くという紺先輩らしからぬ行動を乗り越えてのサインゲット。そして見せてくれるこの表情。もう、紺先輩、歩鳥の事好きすぎ! そう言わざるを得ない展開であり、この紺先輩の表情がオレを猛烈にニヤリングたらしめる訳です。はぁ、紺先輩可愛いわ(結論)

このいちゃラブ展開、ヒューヒューニヤニヤだよ、『7時間目の音符』3巻

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『7時間目の音符』3巻 志摩時緒 まんがタイムKRコミックス

ラブコメと言えば三角関係こそが華!とか最近書いた記憶もありますが、そんな事を言った舌の根の乾かぬうちに叫んでしまおう。いちゃラブなラブコメも最強であると! えぇ、そんな風に節操もなく宗旨替えさせてしまう破壊力に満ちあふれた漫画、それがこの『7時間目の音符』なのです。そう、いちゃラブを堪能したいのであればこの漫画なんですよ。高校のブラスバンド部を舞台に、高校生カップル達が縦横無尽にいちゃいちゃコラコラする姿を前にして、激しくニヤリングしながら縦横無尽にローリングする訳です(床を)


先輩ヒロインのあずさと後輩の葉平の二人によるカップルがメインとなって赤面ラブコメを繰り広げてる訳ですが、当の本人達が赤面するほどに、見てるこちらも赤面してしまうイチャつきよう。それは3巻になっても変わる事なく、いちゃラブ度合いはさらにヒートアップ。

あずさの部活引退で接点が減った二人ですが、その分余計に会えたときのイチャコラっぷりに拍車がかかるってなもので、部屋で二人きりになれば膝枕のしあいっこからの本気チューですよ。もうね、甘々しい限りを尽くさんばかりのイチャコラっぷり。この二人に関してはもう、あとはいつ一線を越えるんだという点が興味の対象に移りつつありますが、まぁ、その辺りは次巻でのお楽しみという事で。

そしてメインカップルが順調にイチャイチャしている横で、この巻で一番興味を引いたカップルと言えば、女教師米子ちゃんと、生徒の米沢くんですよね。


年の差の離れた女教師と生徒のカップリング。これがもう素晴らしいの何の! 米沢くんの片想いから始まる展開なのですが、徐々に徐々に距離が縮まっていく感じが何ともニヤリングを誘発する訳です。最初は生徒と先生だからと距離を置いていたはずなのに、次第に男と女の関係として意識しはじめてきている米子ちゃんの可愛さが加速度的に増してきております。

合コンでバッタリ出会って初対面の振りして会話する展開もすごく楽しかったですし、文化祭で二人一緒に廻って楽しんでいる姿にも頬が緩んできます。そして極めつけはそんな文化祭の行動が、まるでデートみたいだったと自分で意識してしまい、その後に米沢くんからも同様な指摘をされる展開ですよ。「なんか今日デートみたいだったね。楽しかった?」と。


はい、頂きました! 素晴らしい赤面頂きました!

一回り以上も年下で生徒の米沢くんにそう耳元でささやかれて、赤面してしまう大人な米子先生。自分で意識してしまった事をさらに相手から言われて、もうどうしようにも意識し始めているのを否定できないこの赤面表情。素晴らしいっ、これはもう参った。ニヤリングしすぎで頬筋がどうにかなってしまいそうです! 教師と生徒というだけに一筋縄ではいきそうにないカップルですが、この二人の今後の動向にも要注目ですよ。

抱腹絶倒!これがタアモ流漫画家アシスタント物語、『アシさん』1巻

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『アシさん』1巻 タアモ フラワーコミックス

タアモ先生って『たいようのいえ』以外にも連載あったんだ、というのをこの単行本が発売されてから知る程度の情報力。そんな訳でかなり嬉しい不意打ちでタアモ先生の新刊を読める喜びに預かることが出来た訳です。ただ、これまでのバリバリの少女漫画を期待するとかなり作風が違うかもしれません。いや、根底に流れているノリは確かに同じなのですが、全体的な印象は明らかに違うのです。この『アシさん』は間違っても恋愛チックな少女漫画でなく、間違いなくギャグマンガなのです。いやもう、この漫画読んでる間にどれほど笑い転がされたか。そしてこれがホントに面白いのです!

内容はそのタイトル通りに漫画家のアシスタントである女の子の物語です。初めてアシスタントに出向いたところから物語は始まり、少年漫画の漫画家から、少女漫画家、BL漫画家など、いろいろなアシスタント先に出向いたり、持ち込みに赴いたり、取材旅行に出向いたり、即売会に出席してみたりと、内容は様々。漫画家業界の内輪ネタの数々が面白おかしく描かれており何とも興味深いのです。1話12ページでさっくりお手軽に読める内容なのも嬉しいところですね。もちろん、ヒロインの恋愛模様なんかも描かれたりするのですが、その辺りはあくまでメインではないのです。むしろ、ヒロインよりも脇役の方がキャラ立ちまくりで、そんなキャラ達との絡みがかなり笑えて面白いんですよ。


先輩アシスタントの長嶋さん。このキャラがもうホントに面白いんです。30歳には見えないその容貌と、年齢に不釣り合いなファンシーな耳付きフードを被ったファッションで異彩を放ってくれるのですが、年齢の話題になった時や、男絡みにの話になった時、明らかに美味しいキャラへと変貌するのです。もちろんギャグ的な意味で。

アラサー女子の節操なさというか、やたらと必死になっている感じがギャグとして面白おかしく描かれており最高です。徹夜明けで法令線が出たくだりや、ヒロインが振られたのを知って後ろで爆笑しているシーンと来たら最高すぎて、腹抱えて笑いましたよ!


ゆるふわかわいい19歳の新人漫画家。この常にダブルピースしてる頭の悪さなんかは、イラッと来る状態を超越して、一周まわって愛おしささえ感じてくるように。空気を読めずにズケズケ来る感じも笑いを誘いますよね。ただ、なんだかんだでヒロインに漫画を描かせる動機にはなるキャラなので重要な立ち位置のハズなのですが、全くそう見えないのがまた。しかし、この子がダブルピースしてる姿を見るだけで、なんだか笑いがこみ上げてきますよ。


まさか、タアモ作品で「ちんこ」とか「おちんちん大好き」なんてセリフを読める日が来ようとは! ヒロインが出向くアシスタント先の漫画家なのですが、描いてる漫画はBL。美人なのに描いてるのはBL。しかし、このキリッとしたキレイな顔から紡ぎ出される言葉がBL話ばかりというギャップと残念さがまた面白いんですよ。最後にはBLネタで昇天し、涎を垂らしながら床をゴロンゴロン転がり回る様が描かれており、オレの腹筋もどうにかなりそうでした。

まぁ、こんな感じで一癖も二癖もあるキャラ揃いでとにかく楽しいです。単行本刊行まで2年かかったのもあり、2巻発売も2年先になるかもしれませんが、これは楽しみに待ち続けたい漫画ですね。

今週の『ニセコイ』、作中は正月ですか? いいえ、盆と正月が一緒にやってきました!


『ニセコイ』第65話 古味直志 週刊少年ジャンプ2013年15号

作中はお正月とのことで、初っぱなから振り袖姿のヒロイン達による賑やかなシーンで始まり今週も面白くなりそうな予感。思えば、先週の巫女さん除霊回も最高に素晴らしかったじゃないですか。この漫画って、4人のヒロインが揃って楽を巡ってドタバタやる回になると最高に面白くなると思うのですよ。ハーレム的で、少年漫画的王道なドタバタラブコメしていて、オレのニヤリングも止まらないのです。

ただ先週の話で存分に堪能したので、まさか二週連続で神回が続く訳ないだろうと気を抜いていたら、何のことはない今週も神回じゃないですか。先週と同じく今週も4人のヒロインが揃ってのドタバタ回で、しかも先週以上の破壊力をもって展開されるのだから、オレのニヤリングも青天井なのです!


えぇい、なんですか、このエロい表情の千棘は! 劣情をもよおさざるを得ない! 「お酒に弱い女の子ってなんかいいよね」を合言葉に、今週は酩酊女子特集です。ってか、酩酊どころか泥酔で酒乱で淫乱ですよ!

ウィスキーボンボンごときで酔っ払うというベタっぷりを発揮し、まずは千棘が酔っ払い姿を披露してくれるのですが、絡み上戸で泣き上戸っぷりを見せつけてくれて、この時点でオレの満足度は100%オーバー。酔った勢いでキスを迫ってくる辺り最高すぎます。しかし、それだけで収まらないのが今週の素晴らしいところ。

  

千棘だけで飽き足らず、万里花も、鶫も、小野寺さんでさえ泥酔状態に陥るのです。笑い上戸の万里花に、素面っぽいけどストレートに迫ってくる鶫、そして小野寺さんと来たら脱ぎ上戸ですよ。もうどうなってるんですか、これ。千棘の酔っ払い姿でさえすでにお腹一杯なのに、その後もこれでもかと怒濤の勢いで繰り広げてくる酔っ払いキャラのオンパレードに、もう頭がフットーしそうだよ!

 

えぇい、天国はここか!?

まさか、知らぬ間にToLOVEるの世界に迷い込んでしまったというのですか!? あの小野寺さんが振り袖を脱ぎながら迫ってきて、体中を撫で繰り回してくるですと? リトも顔負けのラッキースケベっぷりじゃないですか。しかも、返す刀で千棘に「メチャクチャにする」と言われて迫られる始末ですよ。もうどうしろと!

酔いから覚めたあとの4人のレイプ目表情にもクソ笑いましたが、そのことを楽が全く覚えてないのがあまりにもご都合主義で最高でした。小野寺さんのキスして良い発言を寝てスルーするという大罪を犯すような鈍感主人公ですが、こういう局面においてはそのご都合主義的キャラも活きてきますよね。

報われない片想い道とは振られる事と見つけたり、『恋愛しませんか?』

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『恋愛しませんか?』1、2巻 タチバナロク 角川コミックスエース

主人公がいて、ヒロインがいて、その二人だけによる純愛ラブストーリー、それはそれでありです。でもね、ラブコメたるもの波乱が必要じゃないですか。そんな時に三角関係ほど面白いものはないのです。恋の鞘当てがあり、ヤキモチがあり、どっちつかずのヤキモキもあり、修羅場もある。ラブコメ的にニヤニヤさせてくれる展開に始まり、物語的に大きな波乱とドラマを巻き起こせる展開がある。これぞ王道ラブコメ、王道三角関係! 三角関係はラブコメの華!

そしてこの漫画『恋愛しませんか?』ですよ。これがもう、素晴らしい。素晴らしき王道な三角関係物語なのです。過去にトラウマを持つオタク系キャラを主人公に据え、慕ってくる後輩と、メイド喫茶で働くメイドさんの三人による三角関係勃発なのです。そのタイトルにあるとおり、ある日突然「私と1ヶ月の間だけ恋愛しませんか?」とメイドさんに誘われる事から始まる物語。訳あり&お試しでのお付きあいから始まる恋愛なのですが、これがもうたどたどしくて初々しくて、ニヤニヤさせられて困るのです。そしてそんなお試しでの始まりが、本物の恋愛へと変わっていく過程もまた王道。


なんですか、このめぞん一刻の響子さんばりの嫉妬シーンは! 素晴らしいじゃないですか! やはりラブコメヒロインたるもの激しい嫉妬心を持ってこそ光り輝くというもの。実際にこんな風に言われたらうざったいかもしれませんが、嫉妬キャラは二次元世界でこそ活きてくるというもの。そんな嫉妬キャラを眺めては僕らはニヤニヤするのみなのです。

しかし、そんな嫉妬による魅力を発揮するヒロインではあるのですが、この物語において正ヒロインであるはずなのに、自分からしてみればこの物語においては圧倒的に脇役なのです。そう、この漫画において圧倒的存在感を示しているのは後輩キャラことるりなのです。


三角関係と言えば勝者があり敗者がいる。そう、恋に破れるものがいる。そう、みんな大好き、報われない片想いキャラの存在です。それこそがるりなのです!

三角関係の片割れ、副ヒロイン、当て馬、横恋慕、報われない片想い! もう、その属性を上げていくだけでどうにもこうにも報われないものばかり。そもそも、この後輩キャラは昔から主人公の事を好きでいたのですよ。ずっと思い続けて大学まで追い掛けてくるくらいに一途なのですよ。しかし、悲しいかな、彼女って報われない片想いヒロインなんですよね。そんな一途な思いは当然主人公には気づかれる事なくことごとくスルー。そんなこんなしてる間にポッと出のメイドヒロインに主人公をかっさわれる始末ですよ!

そして1巻3話で見せくれた展開がるりの報われない片想いキャラとしての真骨頂。主人公を振り浮かせようとあれやこれやの努力をするものの、その努力は全て主人公とヒロインをくっつるための方向に流れていくという見事なまでの空回りっぷり。当て馬としての機能がここまで見事に作用するのかという鮮やかなる手並み。これは参った! 切なすぎて、辛すぎて参った! しかし、彼女が報われなければ報われないほどに、読者としての自分の彼女への思いは高まるばかりなのです。

そしてそんな彼女の報われない片想いが2巻目にして早々にストップ高を記録する事となるのです!


報われない片想い道とは振られる事と見つけたり。昔の有名な格言にそんな言葉もあります(ありません)

報われない片想いキャラが一番輝く時ってどこかと言えば、やはり振られるシーンだと思うのですよ。想いが報われない最高到達点とは告白して振られる瞬間じゃないですか。その不幸の絶頂時にこそ最高の輝きを放つという自己矛盾を内包したキャラなんです。

もちろん、るりというキャラの事は大好きです。こんなこと言いながら、彼女には幸せになって欲しいとも思います。しかし、それと同時に彼女が一番輝く瞬間が振られる瞬間だというこの矛盾に頭を抱えるしかないのです。しかし、振られる瞬間にこそ美しさがあり、心に強く残るのもまた事実。2巻ラストで見事に散っていたるりの事を僕らは絶対に忘れないよ!