観鈴ちん宅を探して、函館本線駅弁ひとり旅

東京から18切符で行く鈍行の旅 ~函館にある京アニ「AIR」の神尾家探訪(さざなみ壊変)

 

AIRといえば夏の物語であり、雪景色とは全く遠い世界観だったのですが、作中に出てくる観鈴ちん宅が雪に埋もれてこうして眼前にあるという感動。神尾家のモデルとなっているのは、北海道は函館の大三坂の途中にある料理屋店です。函館の歴史的建造物になっているほどだそうで。

ということで、この3連休を利用して実は北海道に行っておりました。行く前日までインフルエンザで唸っていたのですが、そんなの関係ねぇ。ANAのマイルが有効期限切れ間近となっていたので、そのマイルをつかってのフライトです。

過去、北海道は2度行ったことがあったのですが、そのどちらも夏。冬の厳寒期の北海道に対しては憧れみたいなものがあったので、今回行けるのをすごく楽しみにしてたんですよね。

ちなみに神尾家モデルを訪れるのも目的の一つではありましたが、もう一つの目的は、現在アクションで連載されている『駅弁ひとり旅』に触発されたからというのもあります。


画像
『駅弁ひとり旅』  櫻井寛/はやせ淳 アクションコミックス

この漫画、35歳のひげ面のおっさんが日本全国を鉄道で旅しながら、その行く先々で駅弁を食いまくるというモノです。旅の途中に出会う女性や子供達と道連れで一緒に旅して回ったりもするのですが、基本的に華やかさとは縁遠い、何とも味わい深い漫画なのですよ。鉄分豊富で、紀行モノとして見ても優れており、何よりこの漫画読んでると旅情を掻き立てられるのですよね。鉄漫画としては「鉄子の旅」がメジャーではあるのですが、この漫画もかなり侮りがたい存在であると思います。



で、この漫画の最近の連載の展開が北海道編に入っており、北海道に対する旅情をこれでもかと掻き立てられていたところだったので、この漫画に出てくる駅弁を実際に食べてやろうという気持ちがあったんですよね。

ということで、今回は新千歳空港を降り立ってから函館まで全て鉄路、函館本線18きっぷの旅でもあるのです。


まずは、新千歳空港駅から快速エアポートに乗って、札幌を通って小樽まで。空港を出てからすぐの車窓は、思ったほど雪が積もってないなという印象でした。住宅街を走り抜けていることもあり、面白みのない景色だったのですが、札幌を越え小樽までの間の景色は良かった。

海沿いギリギリを走り抜ける路線であり、吹きすさぶ雪と鉛色の荒れ狂う日本海という構図が、何とも北の果てまで来た感じをもり立ててくれます。

 

そして小樽駅到着。次の長万部行きの普通列車まで1時間半ほど時間があるので、短いながらも小樽の町を散策することに。しかし、この時北海道に来てから初めて外気に触れたのですが、尋常ならざる寒さなんですけど。寒いを通り越して肌が痛い。北の大地の人はよくこんな中で生活してますね。午前11時で氷点下7度って。完全防寒してきたつもりだったけど、顔だけは防寒しようがなく、吹き付ける雪がとにかく痛かった。


そんな中、時間も無かったので足早に小樽の町を見て回りました。昔の銀行の建物が建ち並ぶ場所を抜け、メインの小樽運河へ。やはり小樽来たからにはここだけは外せないだろう的なミーハー根性で。時間がなかったのでざっとしか見て回れなかったですが、もう少しじっくりと見て回りたかったなぁ。

 

小樽駅では漫画にも出てきた駅弁を買おうかと思ったのですが、残念ながら売り切れてたので、代わりにこの縁起弁当銭函を買いました。中身はしゃこに海老に数の子にとかなり豪勢なお寿司となっております。これは食べ応えありそうだとばかりに、列車内で食べることに。

小樽駅からは長万部行きの普通列車へ。列車内で流れていく車窓を眺めながらビール片手に駅弁を食う。くー、これほどまでの至福が他にあろうか。駅弁というスパイスが旅情をこれ以上ないくらいに盛り上げてくれるのがいいんですよ。


また車窓が雪景色というのも気分を盛り上げてくれます。普段雪が降らない地域に住んでる者としては、これだけの雪景色を眺められる機会も少ないですしね。余談ですが、車窓を眺めていてカルチャーショックだったのが、川が凍っているという事。いや、氷点下の世界なんだから当たり前といえば当たり前なんだけど、単純に驚いてしまった。

列車は途中、倶知安で20分ほど停車した後、出発。終着の長万部駅には小樽から3時間ほどで到着。

 

長万部駅では次の列車の乗り継ぎ待ちで1時間弱あったので、近くにあるという長万部温泉に行くことに。しかし、実際歩いていこうとすると結構距離があって、次の列車に間に合わなさそうな感じだったので、泣く泣く諦めることに。

代わりに駅周辺を探索してみて、人を刺せそうなくらいのつららに驚いてみたり、海岸まで出て、冬の荒れ狂う太平洋を眺めてみたり。そうこうしているうちに、漫画にも出てきた駅弁かにめし本舗を発見。先ほど駅弁食べたばかりで腹も空いてなかったけど、夕飯にと買っていくことに。

 

当然なんだけど、漫画に出てきたのと全く同じでちょっと感動。一面に敷き詰められたカニ身が何とも贅沢で、中に入っているタケノコとの食感も絶妙。大変おいしゅうございました。

長万部駅からは函館行き普通列車へ。この区間は車窓に内浦湾をのぞめるはずなんですが、すっかり日も落ちて車窓の景色を満喫できなかったのは残念。途中、森駅で20分ほどの停車があったのですが、ここで森駅名物の駅弁いかめしを買おうと思ってたのに、見事に寝ておりました。む、無念。

 

函館駅へは長万部から3時間ちょっとで到着。はーるばる来たぜ函館~。今日は1日中列車に乗りっぱなしで函館に着いた達成感はひとしお。そして座りすぎでケツ筋が鍛えられました。駅弁探したけど、時間も遅かったので売り切れ。土産物屋を見ると、白い恋人は軒並み売り切れておりました。今回、いろいろなお土産屋さんを見てて思ったのは、白い恋人は大抵売り切れていて、まりもっこりがどこに行っても売っているという事実。いや、勢いで自分もまりもっこりは買ったんだけどさ。

函館に着いてからは夜景を見に行こうとしたのですが、吹雪いており、夜景は見れませんと言われたので泣く泣く諦め。この日は目的を達成できない場面も結構あったので、ちょっと悔いが残りましたよ……。


北海道2日目。

 

北海道といえば、カニがいっぱいホタテいっぱいと歌われるだけあって、海産物食わねばならぬだろうと函館朝市に出向いて、海鮮どんぶりを食らう。観光客向けだけあって値段が張るけど、それでもやはり美味かった。

また駅の近くにかつての青函連絡船の摩周丸が展示されておりました。朝早かったので、内部の見学は出来なかったのですが、桟橋と駅ってこんなにも近くにあったのね。青函トンネルが開通するまでの鉄道連絡船だけあって、鉄路と密着してたんですね。

 

この日は完全に函館観光の一日ということで歩いて市内を散策することに。朝方は猛吹雪いており、これは何の精神修行か厳寒鍛錬かというような様相で、歩いて回るのはかなり辛かったのですが、途中からすっかり晴れ渡ってきて助かりました。

赤レンガ倉庫群を見て回り、旧イギリス領事館や函館区公会堂を見て回っている頃には晴れてきました。函館でも有名な八幡坂から函館湾をのぞむ景観も晴れ渡っている空の下の方がやはりいいです。

その後、ハリストス正教会、カトリック元町教会なども見て回る。この日は日曜って事もあり、教会ではミサの真っ最中で、誤って入っていた自分は「よければミサに参加していかないか?」と勧誘されたりもしました。


手前が聖ヨハネ教会で、奥がカトリック元町教会。奥に見える海と、銀世界の街並みとのコントラストが何とも綺麗です。函館は長崎や神戸、横浜と同じく港町ということで、異国情緒溢れる感じが何ともいい雰囲気を出しておりますね。


前日は吹雪いて見れなかった函館の夜景。この日は晴れ渡っており、雪で真っ白になった函館の街を眺めることが出来たのですが、夜景でなくともこの美しさ。しばし見惚れてしまうくらいの美しさでしたよ。

函館山を下りてからは市電で五稜郭まで。この市電がまた函館の街の風景に溶け込んでおり素敵です。


五稜郭は地面から見てしまうと何だかよく分からないのですが、近くにある五稜郭タワーに登って上から眺めてみると、確かに星形になっておりちょっと感動できます。お堀はすっかり氷結しておりますね。

五稜郭を後にしてからは、後は帰るのみって事で、函館空港から帰路につくのであった。ちなみに帰りの飛行機の離陸直後の旋回中に函館の夜景を見ることが出来たので、最後の最後に嬉しい誤算でしたよ。


たった二日間の冬の北海道でしたが、最高に面白かったです。冬の北海道、そして道南に行くのも初めてって事もあり、新鮮味が高かったですね。今度、もし行く機会があるのなら、今度は極寒期の道東を訪れてみたいところです。


参考
作品スポットライト:「駅弁ひとり旅」特集

この記事へのコメント

高野
2008年01月15日 14:11
下から2枚目の写真はレストランの中かロープウェー中からの撮影かな?
北海道に過去に行った者で懐かしいです。
朝霧
2008年01月16日 20:02
函館、いいですね。
いつかは私も行ってみたいトコの一つです。
夜景とか最高なんだろうなぁと。
実際行った事があり分かる写真が小樽くらいです。
北海道は一度行った事あるのですが、道東がメインでしたので。
雪景色と温泉というのを見てふと思ったんですが、雪景色の露天風呂とか最高なんでしょうね。
普段は電線に積もった雪が風で落ちてきて頭に当たると『ちッ』と思うんですが、
露天風呂に入ってる時に屋根から落ちてくる雪はなぜか許せたり。
わざわざ落ちて来るのを風呂に浸かりながら待ち構えてて、当たって喜んでました。
列車での旅もいいですね。
ボーとゆっくり車窓を眺める事もできますし。
というか、この冬の北海道をツーリングする人達が居るという事が、この風景を見れば見るほど猛者に思えて…
地元でカブにチェーンを巻いて走ってる郵便局員や新聞配達の人達も改めて見ると猛者に思えてきました。

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