この変化球のマンガ家漫画が面白い!『描かないマンガ家』4巻

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『描かないマンガ家』4巻 えりちん ジェッツコミックス


三浦建太郎(ベルセルク) 「バクマン。」と足して2で割るとバランスがとれると思います。

森恒二(自殺島) 器根田刃は僕だ…。いや、僕だった気がする。マンガ者なら誰しもかつて自分の中にいた彼を無視できないはずだ! だから爆笑した後にふと恥ずかしくもマジになる。恐るべきマンガ。

森繁拓真(となりの関くん) かゆいところを斬りつける! この漫画は鋭利な孫の手! 笑えて学べる真の青春ドラマです。


名だたる漫画家と漫画通が激賞!!(描かないマンガ家 | 白泉社)

この帯コメントの豪華さもそうですし、公式サイトに寄せられているコメント群の豪華さもそうなのですが、今一番面白いマンガ家漫画と言えばこれだと思うのですよ! そのタイトル通りに主人公は漫画を描かない自称マンガ家。漫画どころかネームすら描かずに、そのくせ口だけは達者で、常に上から目線。語っている内容だけは一人前っぽくなっているという痛々しさ全開。何と言うか、マンガ家漫画としてはあまりにも変化球すぎて亜流ではありますが、その痛々しさが逆に笑いを呼び起こしてますし、そしてこれほどまでに同業の漫画家達から賞賛を浴びるのは、その痛々しさにリアリティがあるからだと思わせるんですよね。マンガ家を目指す卵であるならば、誰もが通るような中二病的なものなのか、同業者であればあるほどに共感を得られるというあたりに、この漫画の面白さがあるのだと思います。そして、痛さ溢れる発言ばかりしてる主人公でも、中には本質をズバッと突くセリフが混じってくるあたり、目を離せないんですよね。

そして、これまでもこの漫画は面白かったのですが、ここ最近の話がもうホントに面白いんですよ。その要因は、間違いなく枝野カンナ先生の登場によるところが大きいのです。単行本が5千万部も売れてる超売れっ子の少女漫画家。方や、主人公は描かないマンガ家。そんな対照的な二人が出会ってしまったのです。


あまつさえ、この二人が付き合ってしまうことになるのです! ってか、自分の事を棚に上げて漫画界のビッグカップル誕生と言ってしまうズレっぷりも笑えるわけですが。そうです、このエピソードの面白さは、この釣り合わない二人のズレっぷりと、刃先生の浮かれ具合と空回り具合なんですよね。この巻にはまだ収録されてませんが、最終的にカンナ先生の無精卵発言が飛び出す辺りの面白さは飛び抜けていたと思います。

また、このエピソードの面白さの一つにマンガ家自身の恋愛を描いている部分もあるかと思います。マンガ家描く恋愛なんてものはこの世に多くありますが、マンガ家自身恋愛を描いているものってはあまり多くないんですよね。それ故に興味深く読めるし、実際にものすごくリアリティがあるように描かれており、面白いのです。もちろん、自分はマンガ家でもなんでもないので、この内容にリアリティがあるかどうかの判別は出来ないのですが、リアリティがあるように思わせる内容ってところは非常に重要ですよね。

今回の枝野カンナ先生のエピソードもそうですが、マンガ家漫画でありながら、漫画を描くこと自体をメインテーマに掲げず、違った切り口で描いているのもこの漫画らしい変化球っぷりで面白いですよ。

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